クラシック音楽を楽しむ広場

クラシック音楽を聴いた感想を記します。

クラシック音楽を聴くきっかけになった1枚 バッハ インベンションとシンフォニア

 高校生の時、なけなしの小遣いで、購入したカナダの古楽奏者、ケネス・ギルバートのインベンションとシンフォニア

 ここ最近、25年ぶりに、ピアノを再び弾きたい、思うようになり、原点であったCDを取り出して聴いてみると、チェンバロによる演奏なのですが、曲のテンポ、演奏の運び方、一番しっくりきました。

 やはり、曲の刷り込みではないですが、最初に何度も聴いた曲は、耳になじんでいるというか、くっきり聴こえます。若い時の感性で、何度も聴いたからでしょうか。

 

 特に、インベンション第一番、思い出すのも懐かしい、右手だけまず練習して、次いで、左手だけ、弾けたら両手で合わす。

 当時住んでいた街で、ピアノの先生の前で、見て、聴いてもらった思い出があります。

 ハ長調の曲で、弾きやすく、1か月で両手で弾くことをマスターできました。

それで、誰かに聴いて欲しく、評価して欲しいという気持ちが強く、街のピアノ教室で教わった次第です。

 

 就職やら、仕事を理由として、25年弾いていなかったピアノを、もう一度弾いてみようと思ったのは、YOUTUBE動画による影響が大きいです。

 ストリートピアノの動画をふと、視聴していたら、引き込まれました。いろいろなYOUTUBE演奏家による、身近な曲が人を感動させている動画をみて、もう一度弾きたいと思いました。

 曲の中では、ゲーム音楽や、オタク漫画アニメソング?もあり、演奏されている曲を聴くと、実に、構成がしっかりとしていて、魅力的な曲が多いことを、知りました。

 

 「よみぃ」氏の動画が、特に面白く、私は、これまで、YOUTUBE動画にはまったことは、ないのですが、動画ごとに、物語調になっているので、特に興味深く、見ています。

動画の中で、苦労しながらも、会得したピアノ技術を披露する姿が、印象的で、私は、もう一度ピアノを弾きたいと思いました。

実際、先生に習っていたのは、バイエル、ブリュグミラーまででした。

当時も、今も、バロック音楽は好きなので、もう一度、バッハのインベンション第一番を習得したいと考えています。

 

 以前も、ベルリオーズミュンシュ指揮、パリ管弦楽団CDを最初に聴いた刷り込みに関する記事を書いたのですが、

 また今回、インベンションとシンフォニアに関しても、チェンバロ演奏、ピアノ演奏いろいろ聴いても、最初のケネス・ギルバートの演奏が奇をてらわない、演奏に肩に力が入っていないという自然さという点で、自分の中に腹落ちします。チェンバロで強弱はないはずなのに、声部が浮きだって聞こえ、やっぱ「いいわあ」納得と実感しています。

皆様にも、これだけは、ゆずれない録音、CDがあると思いますので、教えてください。興味あります。

 

 

新境地:シフが、クラヴィコードで弾く バッハ

 クラヴィコードと私の出会い

 クラヴィコード という楽器を初めて聴いたのは、今から32年前の私が高校生の時、兵庫県 神戸の小さなサロンで、鈴木雅明氏の演奏による、バッハの「2声のインヴェンション と 3声のシンフォニア」でした。高校の同級生と聴きました。

 初めて聴くクラヴィコードは、思っていたより小型の楽器でした。出る音は、とても繊細で、おどろきました。指の上下のタッチだけでなく、指の微妙な動きも、鍵盤から、音を発生させる場所へと、直接つながっていて、反映されるからです。

 演奏会後、氏と話す機会があり、楽器も少し触らせていただきましたが、「一音を出すのが、難しい楽器だなあ」という感想をもちました。

 

 月日は流れる中、クラヴィコードの演奏CDが、世に出ることは、ほとんどなく、

 今回、70歳になるアンドラーシュ・シフが、この楽器に取り組みCDを出しました。

 

シフについて

シフは、1953年ハンガリー、ブタペスト生まれのピアニストです。

 これまで、私のシフに対しての印象は、作品の本質に内省的にせまり、音楽には正攻法で取り組む、おとなしい人柄のイメージでした。ところが、最近購入した「最新版 クラシック現代の巨匠たち」(音楽の友社)のシフの紹介ページ(寺西 基之 氏執筆)を読んで、

 シフのその一直線な気質が、探求心のあまり、(一例で)ハイドンの演奏で、リヒテルや、グールドの演奏を非難していることを知り、意外でびっくりしました。

 

シフのバッハ演奏について

 シフのピアノ演奏は、真面目で清廉に音楽に取り組む姿勢が、音楽にも表れていて、私は愛聴していました。

クラヴィコード」で弾くバッハ作品集は、どのような響きになるのだろうかと期待が半分。一方、不安要素もありました。クラヴィコードの音は、生演奏では、典雅で、まぼろしのような空間さえも創りあげる楽器ですが、録音機器で音を採取できているのかという考えも持っていたからです。

 

聴いてみての感想

この曲は、深夜、こっそり自分だけで聴くのが一番良い聴き方だと思いました。ピアノほどの強弱の振幅はなく、周囲に音が届かない、また、深夜のシーンとした静寂の中でこそ、録音された音が映えるからです。

 

入っている曲

2声のインヴェンション と 3声のシンフォニアカプリッチョ「最愛の兄の旅立ちに寄せて」、4つのデュエット、音楽の捧げものより3声のリチェルカーレー、半音階的幻想曲とフーガです。

 

シフのクラヴィコード演奏の特徴

 一例として、インヴェンションの第1曲目、過去、デッカレーベルに録音したピアノ版では、ある意味、真面目に弾き、装飾音がなかったのですが、このクラヴィコードによる演奏では、グールド(非難していたのに、装飾がすごく似ています)のように自由に装飾しています。

 本CDの収録曲を通して、表現方法や解釈の探求をし続ける、現在のシフの姿を聴くことが出来ました。

 眠ることの出来ない深夜に、ゴルドベルク変奏曲では、曲調が、闊達すぎて、目が覚めてしまいますが、一方、このCDは、クラヴィコード楽器の特性がひきだされ、ほの暗い雰囲気を醸し出しており、眠れぬ夜のなぐさみに良いと思います。

 

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J.S.バッハ=ブゾーニ編曲 シャコンヌ 聴き比べ

前の記事に続いて、編曲版です。

 無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ 第2番 二短調 よりシャコンヌブゾーニが編曲した版は、ピアノ楽器の性能を、最大限に発揮し、活用した編曲だと思います。

 今から、25年ほど前、ドイツの楽譜出版社であるブライトコプフ・ウント・ヘルテル社のピアノ楽譜を買い、今、久しぶりに、CDを聴きながら、楽譜をたどっています。

 (大阪のササヤ書店で購入しました。 表紙うらに、タグが未だ付いていて、1,360円と書かれています。当時は、円高。1ドル90円くらいだったでしょうか。あいまいな記憶ですみません。)

(1) まず、シューラ・チェルカスキーの演奏で聴きます(ニンバスレーベル)。

 チェルカスキーが大阪のシンフォニー・ホールに来られた時、演奏を聴くことが出来ました。年配の優しそうなおじいさん という印象でした。ちょこんと椅子に座り、聴衆に語りかけるように、音楽をいつくしむように 奏でる姿が思い出されます。

 CDで、聴いても、音の輪郭がはっきりしていて、難しいブゾーニ版ということを忘れさせてくれます。

 

(2) 続いて、ホルヘ・ボレットによる演奏です。(GREAT PIANISTS OF THE 20TH CENTURY という企画盤で、原盤レーベルは、フィリップスもしくは、BMGです。)

  最初の一音から、打鍵がクリアです。ボレットが、リスト直系の弟子というのも、わかる演奏です。曲の盛り上がる部分への躍進部・聴かせどころでは、音の強弱を存分に活かした演奏をしています。

 

(3) そして、ルービンシュタインによる演奏です。

  前提の話として、ブゾーニと、ルービンシュタインは、互いに会っていて、ルービンシュタインは、ブゾーニの演奏を聴く機会が何度もありました。

 ルービンシュタインは、  ブゾーニが弾く、シャコンヌを聴き、「これは、ピアノ音楽の傑作である。バッハ自身も容認したに違いないと、私は思う。」とのコメントを残しています。

 ルービンシュタインの演奏(このRCAへの録音)は、ライナーノートに、84歳の時の録音との記載がありますが、一言でいうと、とても端正な演奏です。

 

それぞれの演奏家が残した録音を聴くことは、楽しいです。何枚か持っていると、その時の気分で、演奏者を選ぶことが出来る楽しみもあります。

 話は、変わりますが、私、ショパンの曲は、ルービンシュタインによる演奏が一番好きです。真摯に真正面から取り組んだ演奏であることが、感じ取れるからです。