クラシック音楽を楽しむ広場

クラシック音楽を聴いた感想を記します。

マーラー 大地の歌 :第9交響曲の後の曲として聴く

 長くCDを聴いてきましたが、初めて聴いた時の衝撃が一番大きかったのは、マーラーの第9交響曲です。

 20歳頃、アルバイトで貯めたお金で少しづつ、1曲づつ聴いて、CDを集めること、またその時間は、本当に楽しかったです。未知の世界の曲を1曲聴くごとに、音楽の世界が開けたような気がしていました。

 しばらくすると、また知らない曲が聴きたくなり、次々と世界が開けるような冒険をしているような気分でした。

 なかでも、マーラー交響曲は、第1番の巨人から聴いて、まさに、かけていた眼鏡がぶっとびそうになり、時間をかけて、次は、(レコード芸術にもオススメ記載があり、標題付きであったことから手にとりやすかった。)第4番「大いなる喜びへの賛歌を聴き、順番に時間をかけ収集していきました。

 いよいよ第9番。選んだCDは、カラヤン指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、1982年9月の録音でした。最初聴いたとき、なにか「竹」の「葉」が風でゆらめくというか、また「竹」の「幹」が、遠くで鳴り響くイメージが頭に浮かび、思っていた曲想と違うという意味で、拍子抜けの感想も持ったのですが、音の響きが作る世界にただ、びっくりしてしまいました。そのことが、「聴いた時の衝撃が大きかった」と、書いた理由です。曲の衝撃もそうでしたが、カラヤンが、ここまで耽美的に奏でていると感じたのもこの時でした。ライブ録音であることも一因でしょうか。

 

 時、同じころ、ベルリン・フィルハーモニーが、大阪で公演すると聞き、指揮者は、アバド。しかもマーラー交響曲第9番。人生で一回はベルリン・フィルの音色を聴いてみたいと思い、そのコンサートに出かけました。1994年10月7日 大阪 ザ・シンフォニーホールでの演奏会です。

 第1楽章の最初の音から、夢の時間でした。第4楽章が終わっても、拍手が起きなかったことを覚えています。

 それまで、オーケストラを聴く経験は数回でしたが、この時、ベルリンフィルアバドの指揮。すごいものは、すごいと、感じました。

 若い時に良い経験をしたと思います。自分の中で、音を聴く物差しが出来たように思います。

 

 さて、それでは、今回の記事題名の「大地の歌」です。ここ数日、聴いています。

この曲が、第9番交響曲の後に作曲されたとは、どうも思えず、単に曲だけ聞くなら、満足なのですが、曲の背景に浮かぶ不思議が、わき起こります。

 いい曲だなと思うのに、つかめないことが多い曲ですね。もうしばらく聴いて、感想を書いていければと思います。

 これを読んでいる方で、もし、おすすめの演奏者、オーケストラがあれば教えて欲しいです。なにか、どのように聴けばいいのかがわからない気分になってしまいました。